ネットワークパラメータがいくつかあります。これは、システムの使用目的に
応じて、カーネルをシステムハードウェアにベストマッチさせるようチューニ
ングできます。普通はデフォルトで十分ですが、ネットワークパラメータがあ
り、変更できることを知っておくべきです。
現在のパラメータの一覧は次のファイル内にあります。
linux/net/TUNABLE
linux/Documentation/networking/ip-sysctl.txt
sysctl インターフェース経由でアクセス可能なものもあり、さらに多くのも
のにこの方法が追加される予定があります。例えば、アドレスレゾリューショ
ンプロトコル (ARP) に関係するいくつかのパラメータは、参照および変更が
とても簡単にできます。
# cat /proc/sys/net/ipv4/arp_timeout
6000
# echo 7000 > /proc/sys/net/ipv4/arp_timeout
# cat /proc/sys/net/ipv4/arp_timeout
7000
他のものは、すでに関連するユーザ空間のプログラム経由でアクセス可能です。
例えば、MAX_WINDOW は現代のハードウェアによい値である 32 k が既定値で
すが、遅い (8 ビット) イーサネットカードや遅いマシンの場合、同じネット
上の速いマシンの送信についていくにはこのカードにとって大きすぎ、結果的
にオーバランおよび受信エラーを生じます。4 k ぐらいがより適切な値で、次
のコマンドで設定できます。
# route add -net 192.168.3.0 window 4096
残りのものは関連するヘッダーファイルの #define の変更により現在の値を
変えて変更できるだけです。これは編集および再コンパイルが必要です。
著者:Paul Gortmaker 1996 年 06 月
日本語訳:野本浩一 <hng@ps.ksky.ne.jp>
校正:中谷千絵さん <jeanne@mbox.kyoto-inet.or.jp>